こんにちは、不妊治療中のもぐら子です。
あなたは今、普通の婦人科に通っていますか?それとも不妊治療専門院ですか?
不妊治療をしていない方からすると未知の世界、不妊治療専門院。
その独特の雰囲気や待ち時間の長さ、料金の高さなどからほかの病院とは一線を画す存在であることは間違いありません。
そんな敷居の高さを感じさせる不妊治療専門院を、初めて受診した時のお話です。
不妊治療専門院の初診は、生理21日目でした。
数週間前に事前に予約が必要で、生理何日目ごろに来院、のような指定はありませんでした。
いざ病院に向かいました。
その病院は、ビルの中に入っていました。
サラリーマンや病院に関係ない人に混じってエレベーターで病院の階へ。
堂々とした感じを装っていましたが、若干の恥ずかしさがありました。
受付を済まし、問診票を提出。
待合室は、いままで通っていた婦人科の10倍はあるかというくらい広い。
それだけたくさんの方が来院する病院なんだな‥としみじみ思いました。
この日は午後の受診だったため、待合室の椅子がすべて埋まるようなことはなく、人もまばらでした。
そのためわりとすぐに呼ばれました。
最初に呼ばれたのは、看護師さんのお部屋でした。
不妊治療歴や病歴などについて詳細に聞き取りをしてくれました。
若い頃に生理が止まっていた期間があること、チョコレート嚢胞の既往歴があること、別の病院で不妊治療をしていたことなどを心ゆくまで話しました。
看護師さんはとても話しやすい方だったように思います。
次はまたお呼びするので待合室で待ってね、と言われ待機していました。
次に呼ばれた先は内診室。
こういった不妊治療専門のクリニックは、内診室、診察室、採血室のようにしっかりと分かれている場合が多いです。
携帯に通知が来たので、指定の番号の内診室に入ります。
名前の確認をされて答えると、下の服を脱いで内診台に座るように指示が。
慣れたものでサッとズボンとパンツを脱いで内診台に腰かけると、隣の部屋で先生らしき声が。
いくつもの内診台の先が先生のいるスペースに繋がっていて、流れ作業的に内診ができるようになっているようです。
「さすが効率が考えられてるなー」なんて思っていると、隣の内診を終えた先生がやってきて名前を確認され、内診が始まりました。
内診中はとくに患者に結果が伝えられるようなことはなく、先生が言った卵胞のサイズやよくわからない専門用語的な暗号を、看護師さんが記録していくという流れでした。
唯一聞かれたのは「子宮頸がん検診はいつ受けた?」ということ。
1年前だと答えると、
「じゃあついでにやっておこう」と言われ検査をしてくれたみたいです。
素早く内診が終わり、再び待合室に放流されました。
続いて呼ばれたのは採血室。
なんだか自分が工場のベルトコンベアーの上に乗って型抜きされたりコーティングされたりするお菓子みたいに思えてきました。
でもこの事務的な感じ、嫌いではないです。
この日は血を6本抜きました。
初診なのでさまざまな検査が必要なようです。
検査でもし不妊の原因が分かるのならば、それほどありがたいことはない!と思い、どんどん抜いてくれ!という心持ちでした。
最後に呼ばれたのは診察室。
診察室は3つあり、3人の先生がそれぞれ診察しているようです。ほほう、こうやって大量の患者をさばいているのだな‥と思いながら待っていました。
その日の診察は男性の先生でした。
ホームページを見ると10人ほど医師は在籍されているようです。
まずは初診なので諸々の治療歴の確認などがあり、その後に今日の内診の結果について説明がありました。
先生「左にチョコレート嚢胞があったということだけど、今は見えないね。左には卵胞もありませんでした。右に、卵胞か黄体がチョコか分からないけれど16mmのものがあります。」
左のチョコが再発していないことに安堵しつつ、右に得体の知れないものがあるかも知れないことにびっくり。
先生「子宮筋腫はなくて、卵巣も腫れていませんでした。内膜は排卵後のようで、厚みがあり少し見にくくなっていました」
この日は生理21日目。
実は自分で排卵検査薬をしていて、まだ陽性になっていたかったのでびっくり。
先生「でも採血の結果では、まだ排卵していないようです。でもエストロゲンとLHの値が上がってきているので、今日の夜〜朝あたりに排卵でしょう」
さすが不妊治療専門クリニック、さっき血液検査をした結果がその日のうちにすぐ出る迅速さ。
正確でその時に最適な治療を望むなら、やっぱり専門院だな、と思いました。
先生「今日の夜タイミングとってもらって、明日フーナーテストをしましょう。このあと、看護師より確実に排卵させるための薬の説明がありますので」
とんとん拍子に治療のスケジュールが決まって行きます。頼もしい〜。
先生「フーナーテストの結果が問題なければ数回タイミング、不良なら人工授精から始めましょう。人工授精は5回くらいまでに妊娠される方がほとんどなので、5回で結果が出なければステップアップを検討してください。」
ほほう‥。
人工授精からの場合、今からもう5ヶ月後の予定が決まってしまうのね‥ドキドキです。
先生「それと、小さな卵がたくさん見えるので少し多嚢胞ぎみですね。」
さらっとなにか重大そうなこと言われた!
前の病院では多嚢胞性卵巣症候群ではないという診断だけど、やっぱり私多嚢胞だったの‥?
多すぎる情報量を必死で処理しながら診察室を出たのでした。
多すぎる情報をスマホのメモにまとめていると、次は看護師さんの部屋に呼ばれました。
もらったのはスプレキュアという点鼻薬。
鼻の穴に突っ込んでスプレーすると、鼻の粘膜から薬が吸収されるそうです。
これは確実に排卵させるために使うお薬だそうです。
看護師さん「では、1度ここでやってみていただけますか?」
私「えっ!あっ!はい!」
看護師さんの前で練習するように言われ焦る私。
人様の前で鼻になにか突っ込む事にビビりながらも、正しいやり方を習得しなければ‥!と思い直し大人しくシュッとやりました。
たらーっと薬が垂れてくるので少し上を向いていて、そのあとは看護師さんがティッシュをくれたのでそれで鼻の穴を押さえていました。
本当に不妊治療はいろんなことが体験できますね‥。
この日かかった時間はトータルで2時間ほど。
この日は午後の受診だったのでかなりスムーズにいったほうだと思います。
ですが別日に午前に受診したら、ふつうに半日かかることもありましたので、その日による感じですね‥。
そしてお会計はというと、約35,000円。
血を6本も抜いていろいろな検査をしたので、かなり高くなっています。
診療明細には、聞いたことのないような検査の項目がずらっと並んでいました。
でもこの時の私はとにかく不妊の原因を突き止めたい気持ちが強く、この出費は痛いとは思いませんでした。
そして今日の夜はひと仕事終え、明日はフーナーテストと血液検査の結果発表。
前進しているという気持ちが自分の心持ちを前向きにして入れているのでした。